カムイ伝
白土三平の訃報が流れた。
『カムイ伝』を紐解いたのは、いつの頃だったろう。
何に感化されたのか、まったく覚えていないが、
子ども心に、読まなければならない書となっていた。
そして、手にして、 まず、表紙を見てためらった。
装丁が漫画本としては重々しい。
そこに真の歴史が隠されている、
そんな予感がした。
神聖な緊張感。
一呼吸して、頁を開いた。
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漫画の舞台である日置藩は藩政がいかに乱れても取潰しにならない、
藩が将軍家の秘密を握っている?
それを外枠のモティーフとして、
農民が政治への不満を夙谷という部落を差別することで晴らしていたこと、
差別に負けず人生を稔りあるものとしてゆく正助、
下人が頭角を現すことを認めてはならないが故に藩が行ったこと、
非人カムイの人間としての叫び、
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白土三平は共産主義に期待を抱き、
そして、その社会で独裁者が現れたのに絶望して、
筆を置いたという。
日本は形式においては民主主義国家となったが、
差別問題は解消していない。
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身分制度を確定させたのは、
家康であるとされている。
定説だろうか、
大河ドラマを見る限り、
人物の負の面は取り上げられない。
スマホが世間を席巻し、
書による学びが失われてゆく時代
何か大切なものが失われていくような、
そんな気がする
2021,10,30
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